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2022.01.13

なぜ?から知る各国の教育材料 ミャンマー01

ミャンマー Republic of Union of Myanmar

 

首都移転の表裏から政治について知る

首都がヤンゴンからネーピードーに移った

ミャンマーの首都ネーピードーは、800万人以上の人々が暮らすヤンゴンとは対照的に落ち着いた雰囲気が漂っています。整然と区画整理された「王の都」という意味のネーピードーは、2006年にヤンゴンから遷都され、当時の政権によってゼロから造り上げられました。国会議事堂などの行政機関のほか、ヤンゴンの「シュエダゴン・パゴダ」の実物大レプリカ「ウッパタサンティ・パゴダ」も建立され、ミャンマーの政治や行政の中心として発展しています。

 2011年にはネーピードー国際空港も開港。タイや中国などへの国際線も就航しました。

 遷都した理由は明らかにされていません。ヤンゴンへの一極集中を解消する、海に近いヤンゴンよりも内陸のほうが国防上の利点がある、国内の少数民族に配慮するなどさまざまな理由があると考えられています。

 世界には首都を移転する国があります。それぞれに独自の理由・背景がありますが、国民の生活にどのような影響があるのか考えるきっかけになります。

 

 

首都日本車の普及率から日本とミャンマーの経済関係を知る

ミャンマーには日本車が多い

 ミャンマーの街では、「◯◯商店」「◯◯運送」「◯◯観光」と日本語の社名が書かれたままの車体のトラックやバスを見かけます。その理由は、規制緩和によって日本からの中古車輸入が急増したことにあります。また、車体の日本語をわざと残しているケースもあります。費用の問題だけでなく、日本と同じように外国語(日本語)がカッコよく見えるメンタリティーがミャンマーにもあるようです。

 ミャンマーで日本の車はすっかり身近な存在になりましたが、年々増加する日本車は、日本とミャンマーの経済関係拡大の象徴にもなっています。

 現在、ミャンマーの主要貿易国として、日本は輸出入ともトップ5に入っています。日本もミャンマーをASEANの成長センターとして、経済関係をさらに発展させていく方針を掲げています。最大都市ヤンゴンの2つ目の空港建設事業も日本の支援で進められる予定です。

 

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