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2019.02.01

WING

陸自、第2回HA/DR机上演習等を市ヶ谷で開催

日本主導で作成したSOPを各国討議し検証
 
 陸上幕僚監部は1月29日から31日の間、市ヶ谷・防衛研究所等において、「第2回HA/DRに関する日ASEAN招聘プログラム」を開催した。これは人道支援/災害救援(Humanitarian Assistance/Disaster Relief)に関する能力向上を図るためのもので、昨年度に実施した第1回プログラムでは、HA/DRに関するセミナーや自衛隊部隊の視察等を実施した。2回目となる今回はASEANの災害対応に関する標準手続きであるSASOP※の中で支援国の軍隊が参加する場合に適用する第6項に基づき机上訓練(討議)やセミナー、部隊研修等を行ったとのこと。
 このSASOP第6項は、2014年に第2期ADMMプラスHADR EWG※2で日本とラオスが共同議長国となり作成を進めていた、軍軍の調整センター(MNCC※3)のSOPが採択されたもの。陸自としては、今回の机上演習で実用性や課題点を検証するとともに、ASEAN諸国のSOPとの擦り合わせ等を行うのが目的だ。

 

日本は多くの災害対処に対する知見を持つ
「各国の意見を学ぶのは非常に意義あること」

 

※:SASOP(Standard Operating Procedure for Regional Standby Arrangements and Coordination of Joint Disaster Relief and Emergency Response Operations)

 

※2:ADMMプラスHADR EWG(ASEANプラス国国防大臣会合のHA/DRに関する専門家会合)

 

※3:MNCC(大規模災害発生時、被災国に設置される多国間調整所(Multinational Coordination Centre))

 

※写真=陸上自衛隊は「第2回HA/DRに関する日ASEAN招聘プログラム」を開催。シンガポールやマレーシア等、ASEAN諸国の武官・文官が参加した

※写真=参加者は4つのグループに分かれ与えられた想定を基に机上演習を行い、検討結果を討議しあった

※写真=インタビューに応えるシンガポール空軍 シバ・バラン・スブラマニャム中佐