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2018.12.11

WING

米海軍、次期低帯域電子妨害装置で2社に技術実証契約

L3とノースロップ・グラマンが既存技術で試作、開発の参考に

 米海軍航空システムズコマンド(NAVAIR)は先頃、NGJ-LB(次期電波妨害装置-低帯域)計画のための既存技術による試作・実証契約をL3テクノロジーズとノースロップ・グラマンの2社に発注した。これは米海軍のEA-18Gグラウラー電子戦機の外装ポッド式電子妨害装置の近代化、更新計画の一環であり、開発着手前に既存技術の確認と開発リスク低減を図るもの。

 

EA-18GのALQ-99妨害装置を更新へ
中帯域ポッドはレイセオンが受注

 

 EA-18Gは現在、EA-6Bから引き継いだ旧式化したALQ-99電子妨害ポッドを搭載しており、これには高帯域と低帯域の2種類があるが、ポッド自体は共通のものとなっている。これを更新する次期妨害ポッド(NGJ)は低帯域、中帯域、高帯域の3種類を開発する計画となっている。このうち、中帯域用NGJポッドの開発は昨年レイセオンが受注し、開発を開始している。これに続いて低帯域用NGJポッドの開発に向けて4社が米海軍に提案したところ、レイセオンとロッキード・マーティンの2社の案は退けられた。

 

※写真=EA-18Gグラウラー電子戦機。3個のALQ-99電子妨害ポッドを装備している。胴体下の1個が低帯域妨害ポッド(提供:ノースロップ・グラマン)