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2018.12.04

ウイングトラベル

ハウステンボス、復星集団の出資受け入れへ

出資比率HIS50.1%、九州25.0%、復星24.9%

 ハウステンボスは、中国の複合企業の復星集団(フォースン・グループ)からの出資を受け入れる方針を明らかにした。ハウステンボスの資本金は15億円で、現在の出資比率はエイチ・アイ・エス(HIS)66.7%、九州経済界の有力企業が33.3%を保有するが、このうちHISが保有する部分を中心に24.9%の株式を復星集団に売却する予定。売却後の出資比率は、HIS50.1%、九州経済界25%、復星集団24.9%とする予定。2019年1月を目途に株式売却に関する正式な契約を締結する予定だ。これに伴い、ハウステンボスは復星集団から役員を1名以上受け入れるとしている。
 ハウステンボスによると、数ヶ月前に復星集団側から株式取得に向けたアプローチがあったという。ハウステンボスは、HISによる経営体制となってから9年を迎えるが、2018年9月期通期のハウステンボス単体決算は2年ぶり2回目の減収減益で、入場者数も2016年度以降は3年連続のマイナスとなるなど、近年は業績が伸び悩んでいる。
 そのため、復星集団による株式取得と経営参画を受け入れることで、新たな人材やノウハウ等を得てハウステンボスの新たな発展につなげたいとしている。また、復星集団との連携によって中国からハウステンボスへの来場者数を年間20〜30万人程度まで増加させることができるとの見通しを示した。
 復星集団は中国・上海に本拠を置く複合企業(コングロマリット)。クラブメッドを傘下に置くほか、星野リゾートトマムの全株式を2015年11月に子会社を通じて約183億円で買収するなど、日本での投資も積極化させている。
 なお、復星集団への株式売却の件とは別に、ハウステンボスは株式上場に向けた検討も始めている。去る8月に社内に上場準備室を設置しており、上場に向けた検討や社内体制の整備などを今後進める予定としている。

 

 ハウステンボス通期、2年ぶり2回目の減収減益
 入場者数は3年連続減、為替差益は10億円減

 

 ハウステンボスグループ連結決算は増収減益
 連結対象増やし増収も、原価等膨らみ減益に

 

※写真=ハウステンボス(ホームページより)