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2018.11.14

ウイングトラベル

田端観光庁長官がアウトバウンド促進で講演

海外旅行阻害要因「逆転の発想でチャンス拡大」

 今回のJOTC臨時全体会議には観光庁の田端浩長官が出席し「アウトバウンド促進に向けた取り組みについて」をテーマに講演を行った。田端長官は日本人の海外旅行阻害要因や観光庁職員の旅行実態調査のデータを用いながら、休暇改革などを含めた海外旅行需要喚起に向けたキーポイントについて指摘したほか、二国間の観光交流推進の取り組みや今後の方向性などについて紹介した。
 田端長官は直近の日本の観光を取り巻く状況について「インバウンド政策については、日本が諸外国に比べて遅れていた。ここ最近でようやく成果が見え始めたところだ。一方で、アウトバウンドについてはここ数年で増加傾向にあり、この流れをしっかりと維持していきたい」と説明した。
 その中で田端長官は日本人の海外旅行阻害要因として示されている項目を踏まえて「安全や治安に対する懸念など、内向きな感じがする。この意識をいかにアクティブなものにしていくのかがポイントとなってくる」と指摘した。
 また、阻害要因の中に「旅行の申し込み、手続きのが面倒である」という回答があったことに注目し「特に直行便が就航していない国への旅行では旅行会社の活躍の場があるのではないか」と指摘。阻害要因でも、逆転の発想でビジネスチャンスが生み出すことができる可能性があるという考えを示した。
 また、田端長官は観光庁が現在取り組んでいるアウトバウンド関連の取り組みとして若者のアウトバウンド活性化に向けた活動、海外旅行者の安全情報共有プラットフォーム、教育現場での旅への意識を高めるための活動「若旅★授業」の取り組みを紹介。その上で「トライアルでも、なんらかのアクションを仕掛けていくことが重要」と述べ、アウトバウンド活性化に向けてさまざまなチャレンジを行っていきたい考えを示した。

 

 諸外国との双方向交流促進へ積極的議論展開
 休暇改革実現へ新たな協議体創設を検討

 

※写真=JOTC臨時全体会議で講演を行う観光庁の田端浩長官