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2018.10.05

WING

エアバスヘリが開発する空飛ぶクルマ「シティ・エアバス」

高速ヘリコプター「レーサー」で都市間輸送に革命を
 
 エアバス・ヘリコプターズでは、未来を見据えた研究開発に余念がない。その最たるものが、未来の都市交通を支えるであろうアーバン・モビリティだろう。いわゆる「空飛ぶクルマ」に代表される未来のアーバン・モビリティの可能性には、欧米や中国などの企業が注目しており、その開発を加速しているが、エアバス・ヘリコプターズは未来の都市交通の一翼を担うべく、「シティ・エアバス」という独自の構想を打ち出している。さらには従来型のヘリコプターの高速化に関する研究開発も進められており、こうしたヘリコプターの高速化も、新たな都市間輸送を実現することに繋がるかもしれない。エアバス・ヘリコプターズの幹部は、「我々は顧客満足、高い品質と安全性能、そして高い競争力といったことを達成するべく、技術革新に挑んでいる」ことを明かした。それでは、エアバス・ヘリコプターズは、どのような未来社会を描いているのだろうか。
 エアバス・ヘリコプターズでは低騒音や環境適合性にフォーカスした「ブルーコプター」や新たな都市物流網にドローンを用いる「スカイウェイズ」など、いくつもの構想が打ち出している。「スカイウェイズ」はシンガポールで実証実験が行われるなど、既にこうした空の革命は進展している様相だ。そうしたエアバスが打ち出す数々の取り組みのなかでも注目されるプログラムが、いわゆる空飛ぶクルマ「シティ・エアバス」と、在来型のヘリコプターを高速化する「レーサー」だろう。

 

都市部に集中する人口、渋滞緩和に空飛ぶクルマ

 

 「シティ・エアバス」は電動VTOL機(eVTOL)。最大4名を輸送することが可能で、その巡航速度は時速120km。完全自律飛行して都市郊外と都市部を繋ぎ、渋滞を避けた通勤・通学を実現する新たなモビリティということで、その飛行時間は15分ほどだが、時速120kmで飛行することでスムーズかつ快適な通勤・通学を実現する。これを利用して通勤・通学するようになれば、日本の首都・東京の代名詞といえる満員電車は過去のものとすることができるかもしれない。

 

※画像=空飛ぶクルマ「シティ・エアバス」。都市部、あるいは都市部と郊外を結ぶ新たな都市交通システムとして期待は大きい(提供:エアバス)