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2021.04.30

WING

ANA・ジャムコ、腕肘で開けられるラバトリードア開発

年度内21機にレトロフィット、世界初のラバトリードア実装

 全日空(ANA)とジャムコは4月28日、両社が共同開発に成功した手を触れずに開閉することが可能なラバトリー(化粧室)ドアを、羽田空港で報道陣に公開した。運航中のラバトリーのドアにレ改修作業によってトロフィットすることが可能で、ANAは5月1日から改修を施した初号機(JA817A:787-8型機)を国内線に投入する計画だ。
 ANAのCX推進室商品企画部の眞野知彦部長によれば、現在、「今年度内に国内線21機(787-8型機:11機、787-9型機:2機、777-200型機:8機)に導入することを計画している」とのことで、「その他の機材については検討している」として、開発した新しいタイプのラバトリードアの適用拡大を検討していることを明かした。レトロフィットの作業は現在重整備のタイミングで行なっており、改修作業を施した2号機(JA816:787-8型機)は1ヵ月後の6月頃に商業運航に投入する。
 ANAは現在、「ANA Care Promise」と銘打って、旅客が安心・快適に航空機を利用することが可能な様々な取り組みを進めている。そうしたなか利用者から寄せられた声や国際航空運送協会(IATA)の調査の結果、利用者が機内におけるコロナ対策で最も懸念している場所がラバトリーであることが分かった。
 そこで「化粧室をご利用頂く際に、不安を取り除くためには何ができるのかということで今回のドアの開発に取り組んできた」(眞野部長)とのことで、ラバトリーなど機内内装品の開発・製造を手掛けているジャムコとの間で、「昨年5月頃から話し合いをスタートした」とし、約1年かけて完成に漕ぎ着けた。

 ドアロックつまみを大型化、ハンドル新設
 腕や肘使って開閉可能に
 ジャムコ、国内外他航空会社へ販売も