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2021.04.23

ウイングトラベル

★旅行業の廃業、4月の官報公示は73社と高水準

 年度末で増加、昨年4月以降の累計は712社に

 コロナ禍で旅行需要が消失して1年。旅行業者による事業廃止が年度末を挟んでさらに増加している。4月に官報公示された旅行業者の廃業は、合計73社に達し、新型コロナウイルスの影響が深刻化した昨年4月以降では3番目に多い水準となった。2020年4月〜2021年4月までの13ヶ月間では、廃業による官報公示は712社に達した。政府は今日にも東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に3度目の緊急事態宣言を発出する方針で、ゴールデンウィークの旅行需要消失もほぼ確実な情勢。雇用調整助成金の受給期間終了も6月末に迫っており、旅行業者の経営はまさに八方塞がりの状況となっている。
 4月の官報公示のうち、日本旅行業協会(JATA)の保証社員としての地位を失ったとして弁済業務保証金の取戻し公告が出された旅行業者は13社、全国旅行業協会(ANTA)は47社だった。また、旅行業協会に非加盟で旅行業登録を抹消し、営業保証金の取戻し公告を出した旅行業者は13社だった。中小旅行業者の加盟が多いANTA元会員の廃業が目立っている。