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2021.04.19

ウイングトラベル

★2021春闘、観光産業は非常に厳しい交渉に

 雇用と定昇確保に注力、一時金は継続協議多く

 サービス連合は4月16日の会見で、2021春季生活闘争の交渉状況を報告した。それによると、今春闘では加盟154組合のうち、要求書を提出したのは72組合と半数以下に留まった。また、3月末日の決着をめざして交渉を進めてきたが、3月末までに合意できたのは34組合、4月15日時点でも合意は40組合に留まった。これから要求書を提出する組合や、現在交渉中の組合も多く、例年に比べて春闘交渉は遅れている状況だ。
 このうち、旅行業者などのツーリズム産業では26組合が要求書を提出し、19組合が合意した。ホテルレジャー産業は40組合が要求書を提出し、17組合が合意。航空貨物業では6組合が要求書を提出し、4組合が合意した。
 サービス連合の後藤常康会長は、「観光関連産業はコロナ禍で非常に厳しい。1年以上に渡り人の動きが滞っており、その状況からすれば一定程度致し方ないこと。一方で、労使間では現状を把握し、将来にわたって事業、雇用をどう守っていくのか、毎日のように繰り返し交渉されてきている」として、事業と雇用をどう守るかが最大の課題になっているとの認識を示した。

 

※写真=サービス連合の後藤常康会長