★都道府県の県内旅行割引、5000円上限に支援

　観光庁、地域限定クーポンは2000円追加支援

　観光庁は4月1日より、都道府県が行う県内の宿泊・日帰り旅行への割引事業について、一人泊当たり5000円を上限に財政支援する「地域観光事業支援」を行うことを決定した。併せて、地域限定で旅行期間中に使用可能なクーポン券を配布する場合は、一人泊当たり2000円を上限に追加支援する。新型コロナウイルスの感染状況がステージ2相当以下の都道府県が県内旅行割引を行い、国からの財政支援を希望する場合には、国に補助金の交付申請を行う。予算規模は総額約3000億円を予定しており、Go Toトラベル予算の一部を支出する計画だ。
　緊急事態宣言は解除されたものの、全国の感染状況はステージ2相当以下にはなっておらず、原則として全国で展開する国の事業であるGo Toトラベル事業をゴールデンウィーク前に再開することは難しいと判断した。ただ一方で、長引くコロナ禍とGo Toトラベルの全国一斉停止により、地域経済は疲弊しており、感染状況が落ち着いている都道府県が県内旅行への割引事業を行う場合には、国が財政支援を行うことで、近場の旅行から再開し、感染防止を図りながら地域経済を回していきたい考えだ。

　4月1日以降に準備整った都道府県から開始
　Go To再開までの当面5月末まで実施
　全国27県で県民割りなどの旅行割引実施
　制度設計や感染状況の判断も都道府県が行う
　予算総額は約3000億円、Go To予算から支出
　Go To再開時の給付金残予算は約１兆円に

※写真＝「地域観光事業支援」の事業スキームや支援内容（観光庁資料より）