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2021.01.22

WING

エアバス、A320生産回復ペースが当初よりスローダウン

7月に月47機見込むも9-12月で45機、A350増産は見送り

 エアバスは1月21日(仏トゥールーズ現地時間)、A320ファミリーの月産生産レートについて、今年第3四半期(7-9月)には月産43機に、第4四半期(10-12月)に月産45機とする方針を固めた。エアバスは当初今年7月には月産47機とすることを目指していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響に依然として歯止めがかからず、旅客需要が冷え込んでいることなどから、その生産レートの回復ペースは前回想定に比べてスローダウンさせることにした。
 A320ファミリーの生産回復ペースが前回予想よりも緩やかなものとなることを決めた一方、A220については、これまでの予測通り今年第1四半期末(3月末)から、現在の月産4機の生産ペースを月産5機へと引き上げる方針だ。
 また世界の国際線路線ネットワークが崩壊しているなか、A320やA220といった単通路機よりも、市場および生産の回復が遅れることが見込まれているのが広胴機だ。
 エアバスは広胴機の生産について現在の水準で安定しているとし、A350XWBについては月産5機程度で、A330についても月産2機程度で推移するとした。ただ、市場動向を鑑み、検討されていたA350XWBの生産引き上げは見送られることが決定したかたちだ。
 エアバスは引き続き市場の動向を注視して、顧客要望に対応した生産能力を維持することを強調。市場の回復にあわせて、生産能力を適用させていく方針だ。
 エアバスとしては民間航空機市場は、2023年から2025年までには新型コロナウイルスのパンデミック以前の水準に回復すると予想している。・・・

 

※写真=エアバスはA320ファミリーの生産レート回復ペースを前回計画よりも緩やかなものに

※写真=A220は計画通りに3月末から月産5機へと引き上げるが、A350XWBの生産引き上げは見送りに