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2021.01.22

WING

湯浅陸幕長、日米指揮所演習YS-79を成功と総括

コロナ禍により、実状況に近い時差環境で実施

 陸上自衛隊の湯浅悟郎陸上幕僚長は1月21日、今年最初の定例会見において、昨年実施した日米共同方面隊指揮所演習(YS-79、通称ヤマサクラ)を振り返り、「成功裏に終えることが出来た」と総括した。
 YS-79は12月2日から15日までの間、陸自西部方面隊と米陸軍第1軍団が健軍駐屯地や朝霞駐屯地、キャンプ・コートニーなどを使用して実施。例年であれば多くの米軍人が来日して、陸自隊員と共に同じ時間帯で演習に参加する所だが、新型コロナウイルス感染症の流行が続く最中のYS-79ではそれも難しく、約30名の米軍人が来日するに留まった。
 湯浅陸幕長は、「高強度紛争における日米共同の指揮幕僚活動の練度を向上させることが出来た」と述べた上で、「統裁部として活動した陸上総隊司令部と米太平洋陸軍司令部は、戦略的視点から紛争終結後の終末態勢を見据えつつ、日米それぞれの演習部隊の作戦を指導するなど、日米の共同作戦能力について方面レベルから中央司令部レベルまで幅広く演練することが出来た」と成果を挙げた。さらに、サイバー・電磁戦といった新領域と従来領域における戦力の連携・組織化についても、日米間で成果を積み上げることが出来たとした。・・・