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2020.11.24

ウイングトラベル

★JTB、22年度黒字化、28年度営業利益450億円へ

 中期経営計画、「新」交流創造ビジョンを策定
 
 JTBは新たな中期経営計画「『新』交流創造ビジョン」を策定した発表した。新型コロナウイルスの影響で同社を取り巻く事業環境が急激が変化する中で、早期に営業利益の黒字転換を実現させうため、人員やグループ会社の削減、営業拠点の削減・統廃合などを始めとした経費構造改革を実施する。これとあわせて、旅行を中心とした既存ビジネスの変革と、ステークホルダーの広がりを活かした新たなビジネスの構築よる成長を目指し、事業領域をこれまでの個人、法人、グローバルの顧客軸から「ツーリズム」「エリアソリューション」「ビジネスソリューション」の3つへ再整理する事業構造改革に取り組む。
 これらの改革を実施していくことで、現在営業損失を計上している状況を改善し、2021年度に黒字転換を実現。その後、2025年度に営業利益300億円規模、2028年度に450億円規模を安定的に創出することができる企業グループ作りを目指す。
 

 

 経費構造改革、21年度までに1400億円改善へ
 国内外のグループ会社整理、国内115店舗削減
 国内外で6500人の人員削減、年収は3割減に
 22年度新卒採用も中止、山北社長「断腸の思い」
 事業構造改革、顧客軸の事業領域から再整理
 ステークホルダーの広がり活かし、新ビジネス構築へ
 ツーリズム事業、シームレスな購買体験実現
 DP販売を強化、旅行商品ブランドは当面維持

 

★JTB20年度中間決算、781.7億円の純損失に
 過去最大の赤字、売上高81.1%減の1298億円

 
 JTBが11月20日に発表した2020年度中間期(4〜9月)連結決算は売上高が前年同期比81.1%減の1298億3700万円、営業損益は64億2200万円万円の黒字から710億7000万円の赤字に、経常損益は68億6900万円の黒字から580億300万円の赤字に、中間純損益は43億5300万円の黒字から781億7200万円の赤字にそれぞれ転落した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で国内、海外、訪日旅行とも大幅な需要減となり大幅な減収となった。損益に関してはグループ全社で徹底的な緊急コスト削減策を実施し経費全体の圧縮を図ったものの、大幅な減収分を補うことはできず、連結決算を発表している2000年以降では最大の赤字を計上することとなった。

 

 販管費で370億円削減、雇調金収入は114億円
 20年度通期の経常損失は1000億円を予想
 海外・訪日旅行は21年度下期の再開見込む

※写真=2020年度の中間決算と「新」交流創造ビジョンの説明を行ったJTBの山北栄二郎社長