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2020.07.07

ウイングトラベル

★九州豪雨、熊本県で宿泊施設7軒の浸水被害確認

 人吉市に20数軒の施設あり、被害多数の見込み

 記録的な大雨となっている九州での豪雨災害を受け、7月7日午前10時現在までに熊本県内のホテル・旅館7軒(人吉市6軒、芦北郡芦北町1軒)で浸水被害が確認されたほか、人吉地区を中心に被害を受けた宿泊施設は多数にのぼる見込みとなっている。観光庁によると、通信障害の影響などから被害の全貌は未だ明らかになっていないものの、人吉市の一部の宿泊施設では建物の2階フロアまで浸水するほどの被害が出ている。人吉市には、20数軒のホテル・旅館があるとして、被害はさらに広がりそうだ。
 なお、旅行者が被災したとの情報は、これまでのところ日本旅行業協会(JATA)、全国旅行業協会(ANTA)からの報告はないとしている。
 一方で、避難所としてのホテル・旅館等の活用については、7月5日に熊本県から熊本県旅館ホテル生活衛生同業組合に対し、600名から1000名規模の避難者のうち、要配慮者について宿泊施設での受け入れを要請したところ、同組合から県に対し、7月6日時点で220名前後の要配慮者を受け入れる準備があると回答。受け入れに向けて調整中としている。
 観光庁としても7月5日に宿泊団体に対し、被災者のニーズを積極的に把握しつつ、客室での休憩等の対応も含めて、客室の提供、入浴、炊き出しなど、被災者支援に可能な限り協力するよう要請した。
 また、観光庁は7月6日、豪雨により被災した宿泊事業者向けの特別相談窓口を九州運輸局内に設置した。被災事業者等から被害状況や相談、要望を聞いた上で、活用可能な支援策を紹介する。また、中小企業支援策や雇用調整助成金の活用を検討する事業者等に、九州経済産業局や各労働局等の窓口を案内する。
 特別相談窓口の連絡先は、九州運輸局観光部観光企画課(電話番号:092-472-2330、FAX:092-472-2334)まで。

 

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