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2020.06.05

WING

統幕、5月スクランブルは44回、うち中国機36回

南西空最多の24回発進、東シナ海でいぜん活発

 統合幕僚監部は6月4日、航空自衛隊の戦闘機部隊が行った5月の緊急発進(スクランブル)状況速報値を発表した。5月の緊急発進は44回で、そのうち中国と見られる航空機に対する発進が36回、ロシアに対しては7回だった。南西航空方面隊の発進回数が24回と最も多く、次いで西部航空方面隊が13回、北部航空方面隊が7回となった。やはり中国機による東シナ海周辺の活動は、いぜん活発な状況だといえる。
 外国の航空機による領空への接近件数は、4月と比べると格段に減少した。4月に実施した緊急発進は91回で、5月はその半分以下となった。4月は中国機と見られる航空機への発進が64回で、ロシア機に対しては27回と、いずれも活発に活動した。統幕によれば、このところ中国機については戦闘機に対する緊急発進が多く、ロシア機に対しては爆撃機や偵察機への緊急発進が多いという。中国・ロシアとも、何らかの訓練や任務のため日本空域周辺を頻繁に飛行していて、隙のない警戒が求められる。

 

※グラフ1=方面隊別緊急発進速報値(提供:統合幕僚監部)

※グラフ2=国別緊急発進速報値(提供:統合幕僚監部)