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2020.05.28

WING

ACI、空港再開に向けたガイダンスを策定

 医学的根拠基づくリスク対策を、空港内一律検査に否定的見解も

 

 国際空港評議会(ACI)は5月27日(モントリオール現地時間)、新型コロナウイルスの感染拡大で路線ネットワークの大幅な縮減により甚大な影響を被っている空港が、事業再開に向けた準備を進めるためのガイダンスを取りまとめた。
 このなかでACIはポスト・コロナで空港が導入する新たな対策について、医学的根拠に裏付けられ、かつリスクベースに基づく対策であって、結果を重視したものでなければならないとの見解を示しつつ、「空港内における旅客に対する一律の健康診断(検査)を実施することは避けるべき」ことを強調した。さらに、対策の実施にあたっては、各国政府間の調整および責任の明確な定義、渡航者に対する適切な周知などが必要であることにも言及している。
 ACIのアンジェラ・ギッテンズ本部長は「刻々と変化する状況に空港が対応することができるよう、このガイダンスは生きた文書であって、追加情報が得られれば、各章が追加または修正される。各章は独立した文書として読むことができる」と話した。
 なおACIは先ごろ、新型コロナウイルス危機の影響で、世界全体の空港における今年の旅客取り扱い数は46億人以上減少し、970億ドル以上の損失が発生すると予測している。

 

 現地状況に応じたベストプラクティスをアドバス
 各国政府の調和・協調した対策の実施を

 

※写真=ACIはポスト・コロナの空港再開準備に向けたガイダンスをまとめた