記事検索はこちらで→
2020.03.30

WING

OneWeb、新型コロナで資金調達進まず破産

エアバスやソフトバンクらが出資、事業売却へ

 コンステレーション衛星を用いて地球上、どこでもインターネットに接続することが可能なサービスの展開を目指してきたOneWebが3月27日(英国ロンドン現地時間)、米連邦破産法11条(Chapter11)適用の申し立てを行ったことを発表した。OneWebは「COVID-19の拡散に関連する経済的影響と市場の混乱のため、プロセスは進展しなかった」と説明した。今後OneWebは、事業売却に向けて動き出す。
 世界が注目した宇宙ベンチャーですら、新型コロナウイルスが行く手を阻まれた。同社は既に計74基の衛星を打ち上げたほか、400Mbpsを超えるブロードバンド速度と32ミリ秒の遅延を備えたシステムの実証に成功するなど、着々と準備を整えている。さらに政府や自動車、海運、エンタープライズ、航空業界のリーダーからは同社の高速・低レイテンシ接続サービスに対する大規模な需要を把握することにも成功。日本のソフトバンクのほか、エアバス、ヴァージン・グループ、クアルコムなどが出資して多額の資金を集めていた。