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2020.03.23

ウイングトラベル

TCSA、会員向けに2年間の無利子貸付実施

新型コロナで打撃、業界維持へ「可能な限り対応」

 日本添乗サービス協会(TCSA)は3月19日、都内で「2020年度通常総会」を開催した。総会では20年度の事業計画案とあわせて、新型コロナウイルスによる会員企業への影響や今後の対応などについて議論を行った。総会後の会見で同協会の三橋滋子会長は「現在は添乗の仕事が99%ない状態で大変苦慮している状況」と述べた上で「旅行需要が回復したときに業務に対応できる添乗員を維持するために可能な限り対応していく。こういう時でだからこそ組織の力が問われる」と強調。この一環としてTCSA共済会加入者に対する2年間無利子での貸付をスタートした。さらに常用雇用型でない添乗員に対する支援に関する検討もスタート。意見や情報を取りまとめた上で、行政サイドに支援を求めていく方針だ。
 三橋会長は「2020年を迎えた直後は、東京オリンピック・パラリンピックで添乗員が不足するという事態にどのように対処すべきかということが話題の中心だった。しかし、この数週間でいかに会員企業や添乗員を守っていくかということに話題が大きく変わってきた」と話す。
 新型コロナウイルス関連の取り組みとしては1月末から対応を開始。会員企業からの情報把握に努めたほか、2011年の東日本大震災のときにも実施したTCSA共済会加入者に対する貸付制度を実施。3年以上勤務している添乗員を対象に最大20万円を無利子で貸し付ける取り組みを実施した。また、新型コロナウイルス関連で観光庁から提供される情報について逐次会員企業に発信している。

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※写真=総会終了後に会見を行う日本添乗サービス協会の三橋滋子会長