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2020.02.19

ウイングトラベル

ハワイ州、レスポンシブル・ツーリズムに注力

HTA本局CEO来日「ハワイが世界の先導役に」

 ハワイ・ツーリズム・オーソリティー(HTA/ハワイ州本局)よりプレジデント兼CEOのクリス・テイタム氏が来日、業界メディアとのインタビューの中で、同局が推進するレスポンシブル・ツーリズム(責任ある観光/地元住民に配慮し、自然環境や地元の文化に敬意を払う、持続可能な観光への取り組み)について触れ、「ハワイが世界の中でリード・デスティネーションとなれるよう、ブランディングをしっかりしていきたい」と意欲を見せた。
 テイタム氏は「地元の環境を守るため、旅行者の皆様には責任ある旅行をして頂きたいということで、一昨年前から啓蒙活動を始めている。ハワイには多くの島があり、それぞれの島の環境を守ることは、観光局として大変大切なこと。どのようにサポートしていくか、またどの部分に投資していくか、例えばトレイルやビーチの整備など、しっかりとフォーカスしていく」と説明。

 

 日本では「シェア・ザ・アロハ」を展開
 動画で啓蒙、MICEや若年層向けにも

 レスポンシブル・ツーリズム推進にあたり、日本ではハワイ州観光局(HTJ)が「シェア・ザ・アロハ」を展開、「しっかりと露出し、メッセージを伝えていく」(HTJ日本支局長ミツエ・ヴァーレイ氏)方針だ。「シェア・ザ・アロハ」では、ハワイの環境や文化、伝統について紹介する動画を日本語で紹介。動画はHTJの公式ポータルサイト「allhawaii」(allhawaii.jp)で公開するほか、飛行機の機内や現地ホテルでも放映。ほかにもオンラインでの広告キャンペーン、旅行会社においても店舗や現地ラウンジ等でも紹介できるよう動画のDVDを配布している。

 

 需要回復進むハワイ島、火山以外の魅力を訴求
 現地サミットや日本へのミッション、共同バスも

 一方、ハワイ島についてテイタム氏は、「2018年は火山活動が活発化し、ツーリズムに大きな影響を与えたが、ハワイ島は火山だけでない。歴史や文化、素晴らしいビーチなど、素晴らしい魅力にあふれている」とアピール。火山以外の素材や体験にフォーカスしたことで「昨年は旅行需要がかなり回復した」と説明した。
 日本マーケットにおいては、2019年は2018年比で、噴火が本格化した2018年5月を境に、2018年は噴火前となる1〜5月は35%減となったが、噴火後の5〜12月は16.5%増となり、「100%までにはまだ回復していないが、徐々にリカバリーしている」(ヴァーレイ氏)状況にある。

 

 コロナウイルスに関する正確な情報を発信
 4〜6月の旅行需要に影響懸念

 懸念されるコロナウイルスに関して、テイタム氏は「現在(2020年2月18日時点)、ハワイにおいて感染例はない」と説明。ハワイ州保健局主導で万全な対策が講じられており、同局が発表する最新情報については、HTJが即日翻訳したものを「allhawaii」上に最新情報として常にアップしている。

 

ハワイ州観光局公式ポータルサイト「allhawaii」

 

※写真=左からHTA副理事(元クイックシルバー・アロハ・アンバサダー)ジョージ・カム氏、HTJ日本支局長ミツエ・ヴァーレイ氏、HTAプレジデント兼CEOクリス・テイタム氏