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2020.02.18

WING

一年飛行可能なソーラー無人機「PHASA-35」が初飛行

 BAEシステムズは2月17日、ソーラーエネルギーで1年間飛行可能な高高度滞空ソーラー無人機「PHASA-35」が初飛行したと発表した。
 35メートルの翼幅を持つ「PHASA-35」は、日中は太陽電池、夜間はバッテリー駆動で飛行し、成層圏を最大1年間飛行可能となっている。観測や監視、通信などのプラットフォーム向けに開発されており、軍民両方に航空機や衛星などの既存プラットフォームでは出来なかった機能を提供するとしている。この「PHASA-35」は、BAEシステムズとPrismatic ltdが共同開発しており、英国防衛科学技術研究所(DSTL)と豪州国防科学技術グループ(DST)が後援についているところ。この初飛行は豪州空軍のウーメラ試験場で行われて成功したとのこと。「PHASA-35」の設計・開発から初飛行までの期間は、わずか20ヵ月。今年後半に更なる試験飛行を行い、飛行試験プログラム完了後には12ヵ月以内に初期運用に入る可能性があるとしている。
 BAEシステムズは、「無人航空機は5Gを含む通信ネットワーク提供に用いられるほか、災害救助や国境監視といったサービスを、衛星を用いたサービスよりわずかなコストで提供できる可能性を持っている」と述べている。

 

※写真=初飛行した「PHASA-35」。太陽電池とバッテリーで最大1年飛行できる(提供:BAEシステムズ)