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2020.02.17

ウイングトラベル

ICAO、新型コロナで第1四半期40-50億ドル損失

SARS超える経済損失、旅客数最大1960万人減予想

 国際民間航空機関(ICAO)は2月13日(モントリオール現地時間)、先ごろ世界保健機関(WHO)によって「COVID-19」と名付けられた新型コロナウィルスの感染拡大に伴う経済への影響について、世界の航空会社の2020年第1四半期(1-3月期)の営業収益は当初予想と比較して40億米ドル〜50億米ドル(約4400-5500億円※1ドル110円)下振れするとの予測を示した。旅客数ベースでは1640万人から1960万人規模で少なくなると予測。2003年に世界の空を震撼させたSARS(重症急性呼吸器症候群)によって世界経済が被った影響を上回る損失を被る可能性があるとの予想を明かした。
 中国・武漢市で発生した新型コロナウィルスは、中国国内に留まらず世界各地に感染が拡大。日本国内でも感染経路が不明な感染患者が散見されるようになるなど、感染は新たな段階に突入した様相だ。

 

 日本の観光収入、1400億円規模の減収か
 中国旅客多いタイも1200億円減収予想

 またICAOは日本の観光収入について、中国旅客が減少したことによって、12億9000万米ドル(約1419億円)規模の損失を被る可能性があると予測した。日本の各空港では、航空会社各社による中国便の運休、減便が相次ぐなど、地方経済への影響が拡大している。

 

※写真=ICAOが新型コロナウィルスの影響に伴う経済損失影響を試算(提供:ICAO)