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2019.07.22

WING

陸自、V-22米訓練で米各軍と編隊飛行

20名が米国で訓練、日米相互運用性向上へ

 陸上自衛隊はこのほど、米国ノースカロライナ州ニューリバー海兵隊航空基地で行っているV-22オスプレイの教育訓練について、現在約20名の隊員が参加していることを発表した。訓練のうち編隊飛行の課目では初めて、米海兵隊、空軍、海軍と、陸自パイロットが一緒に飛行して、日米の相互運用性を高めた。
 陸自では、引渡しを受けた5機のV-22オスプレイについて、2019年3月から2020年5月までの約1年の計画で、ニューリバー海兵隊航空基地で教育訓練を行うことを決定した。この期間中に、合計で68名の要員の訓練を実施する計画。内訳はパイロット10名と、機上で機器管理、搭乗員管理、物資投下などを行うクルーチーフが18名、整備員が40名としている。
 陸自V-22オスプレイは佐賀空港への配備を計画していて、佐賀県からはすでに受け入れが表明されている。しかし、地元漁協との協議が続いていて、同機の受入態勢に遅れが発生している。そのため2015年度予算で調達した5機のV-22については、米国で教育訓練のための機材として使用している。
 また陸自はV-22の運用について、2019年度末から木更津駐屯地を暫定配備地にしたい考えを示していて、地元住民や自治体へ説明を行っているところ。最終的に17機のV-22を導入する予定だが、同駐屯地には17機を配備できる設備が整っているためだとしている。木更津へ暫定配備することで、要員の練度や即応体制を維持する考えで、同時期には臨時航空隊新編を計画。同駐屯地には臨時航空隊隊員の簡易庁舎などを設置する予定だ。

 

※写真=編隊飛行の様子(提供:陸上自衛隊)

※写真=飛び立つ陸自のV-22(提供:陸上自衛隊)

※写真=パイロットの訓練(提供:陸上自衛隊)

※写真=実機を使った整備訓練(提供:陸上自衛隊)