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2018.05.08

ウイングトラベル

HIS、中間期と通期業績予想を下方修正

 通期売上7200億円、最終純利益91億円に
 
 エイチ・アイ・エス(HIS)は、4月中間期と10月通期業績予想を下方修正した。中間期の売上高を前回予想の3500億円からから100億円減の3400億円、中間純利益を57億円から28億円減の29億円に下方修正した。営業利益は77億円から7億円減の70億円、経常利益は87億円から17億円減の70億円を予想した。
 中間期の下方修正に伴い、通期売上高は前回予想の7350億円から150億円減の7200億円、営業利益は180億円から7億円減の173億円、経常利益は200億円から25億円減の175億円、最終純利益は118億円から27億円減の91億円と予想した。

 

 ミキ・システム遅れ、ラグーナテンボス入場減
 AAA債権放棄、豪ウォーターマークホテル売却

 

 中間期の売上高と営業利益の修正理由は、旅行事業でミキグループのオンライン事業の新システムのリリースが遅れ、当初見込みの集客が困難になった。
 また、ハウステンボスグループの蒲郡ラグーナテンボスの年末年始と春休み入場者数が年初計画を下回った。さらに、電力小売事業のHTBエナジーの燃料コストが増加した。
 経常利益の修正理由は、想定以上の円高で推移したことで、外貨建資産の評価損(為替差損)の発生が見込まれ、評価損の見積額を織り込んだ。
 中間純利益の修正理由は、これらに加えて、持分法適用関連会社のアジア・アトランティック・エアラインズの債権回収が困難で、債権放棄による損失約16億円が発生するためとしている。
 通期では、中間期までの修正理由に加えて、オーストラリアのゴールドコーストとブリスベンのウォーターマークホテル豪州の2軒のホテルを土地・建物等を売却を予定し、資産売却益約10億円を見込んでいる。

 

 H.I.S.エネルギーホールディングスを設立

 

 エイチ・アイ・エス(HIS)はエネルギー事業を自社から分割し、新たに完全子会社H.I.Sエネルギーホールディングス(HEH)を5月7日に設立した。新会社はエネルギー事業の戦略策定、エネルギー事業分野の子会社の一元的管理を担い、エネルギー事業の成長と収益拡大を図る。
 新会社の資本金は1000万円、代表取締役に赤尾昇平執行役員未来創造室長が就任した。会社住所はHISと同じ東京都新宿区西新宿6-8-1に置く。
 HISによると、同社が日本国内で運営するエネルギー事業の意思決定を迅速化し、事業活動の一層の拡大を図っていくための事業再編の一環として、同社保有の発電事業会社H.I.S. SUPER電力の株式を新会社へ移転する。