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2019.03.04

WING

NAA松本取締役、北米アジア結節点の1枚看板終わり

羽田シフト「影響ある」、強み伸ばして競争に勝つ

 成田国際空港会社(NAA)の松本大樹取締役は3月1日の定例会見で、羽田空港が増枠する1日50便のうち、約半分の24便が米国線に決まったことを受けて、もはや成田空港が「北米とアジアの結節点という1枚看板の位置付けではない」と述べた。2018年冬ダイヤ時点で成田空港を発着する北米路線は1日41便。対する羽田空港の北米線は12便だが、20年夏ダイヤの増枠時には北米路線が24便も増えて成田に迫ることになる。前回の羽田増枠で、北米線が成田からシフトしていったことを踏まえれば「今回も少なからず影響があり、一時的な減便は避けられない」との見方だ。そこで、成田では「様々な強みを活かして、増大が見込まれる航空需要を獲得する」として、羽田に勝る機能のブラッシュアップに努める姿勢を示した。
 今回の羽田の増枠によって、米国ではデルタ航空、ユナイテッド、アメリカン航空、ハワイアン航空の4社から19便の希望が上がった。米国では各社の希望を12枠へ落とし込んでいくことになり、今年秋までには米国エアラインの12便が決まる見込み。松本取締役は、今の段階では就航地や便数など詳細が決まっていないものの、成田路線への減便影響は避けられないという。そこで、「まずは状況の注視。それから、羽田へのシフトが決まった際の対応を考えていく」といい、今後も成長が見込まれる渡航需要を獲得するため、成田の魅力を磨き上げていくという。

 

成田米国線は確実に継続、首都圏需要の受け皿に
羽田増枠は20年夏で終了、伸びる需要に成田が対応

 

航空貨物6割シェア、物流拠点の地位揺るがず

 

LCC獲得、国内線の充実で際-内乗継も

 

午後に集中する北米便、乗継利便性は成田有利

 

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※写真=松本取締役は(今回の羽田の増枠によって)今の段階では就航地や便数など詳細が決まっていないものの、成田路線への減便影響は避けられないという