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2019.12.16

日台観光の絆は深い

 日本人の海外旅行先の中で、常に上位を占める台湾。日本と台湾は世界の中でも、最も友好的な関係にあり、民間レベルで、相互交流拡大の協力関係が強固に構築されている。
 それが実り、2019年の今年、日本人の訪台旅行者数が遂に200万人を突破した。台湾観光局にとって日本人旅行者の200万人は念願というよりも、悲願に近いものだったが、それを達成したことに、こちらも「ホッとした」というのが偽らざる心境だ。
 なぜなら、既に台湾からの訪日旅行者数は年間400万人を突破しており、2018年は475万人、2019年は500万人にさらに近づくことが予想されている。それに対して、訪台旅行者数は200万人を突破しても半分以下の段階で、台湾観光関係者にはまだまだ申し訳ないというのが正直な想いだ。
 台湾の人口2378万人(2018年)、日本の人口1億2618万人(2019年11月)。後背人口にこれだけの差がありながら、交流人数で逆に圧倒的な差を付けられるというのは立つ瀬がない。
 ともあれ、令和元年、日本人の訪台旅行者200万人を突破し、日台観光は新たなステージに入る。次なる目標として、2020年に日台相互交流800万人が日台観光サミットで合意している。
 日台間の交流人口は、2018年に前年比4.1%増の673万人に達している。今年はこのまま推移すると、700万人近くまでいくと予想されている。そうなると、2020年には日台間で100万人の上積みが必要になる。
 日本人の海外旅行者数は、2019年に2000万人に到達する見通しだ。訪台旅行者数200万人はその10%に相当する。訪日インバウンド市場で台湾は、中国、韓国に次ぐ第3位の重要な市場だが、アウトバウンドでも同様に、中国、韓国に次ぐ第3位の市場で、台湾市場はインバウンド、アウトバウンドともに安定して確実に伸びている。
 2020年には、訪日インバウンドに頼るだけでなく、訪台アウトバウンドも250万人を日台観光協力でめざしたい。それ以上のポテンシャルが日本市場にはある。
 台湾観光局では、2020年の新キャンペーンを「イロイロ、遊び台湾」と命名し、台湾でのたくさんの楽しみ方を提案していく。その中でも、新たなキャンペーンとして注目されるのが、「脊梁山脈(山岳)旅行年」プロモーションだ。
 台湾は東アジア最高峰3952mの「玉山」をはじめ、標高3000m峰が268座もあるアジア有数の山国だ。ちなみに、日本は富士山を筆頭に3000m峰は21座。
 脊梁山脈(山岳)旅行年のプロモーションは、3000峰の本格的な登山だけではなく、55本のトレッキングルートと7本のハイキング、トレイルコースを選定し、イベントや山岳民族文化と融合させて、様々な魅力を紹介する。
 日本は現在、空前の登山ブームで、深田久弥の日本百名山を踏破する高齢者も多い。台湾でも1971年に「台湾百岳」が選定されている。富士山と玉山は姉妹山を提携しており、今後、日台間のさらなる姉妹山の提携などを検討してもいいかもしれない。
 とくに、日本よりも南に位置する台湾の山々は、日本の「南アルプスに近い雰囲気」があるという。北岳、間ノ岳、荒川岳、赤石岳などに代表される南アルプスは深い森と山の奥深さが特徴で、深遠な雰囲気に包まれる。
 日本旅行業協会(JATA)アウトバウンド促進協議会(JOTC)は、「世界遺産級台湾30選」を選定し、台湾へのパッケージツアー造成を促進してきた。台湾の地方へはOTAよりもパッケージツアーの方がはるかに行きやすく、効率的だ。
 とくに、本格的な登山はもちろん、・トレッキング、ハイキングでも、安心・安全なパッケージツアーが求められる。
 日本と台湾の絆は深い。日台観光の新ステージへ、旅行会社の新しい商品造成が期待される。(石原)